梅がカビると人が死ぬ

私の周り限定ですが、身近な人が亡くなる時に「梅干しが腐る」ことが多いです。

私の地元は地方都市で、時期になると50代以上の人はたいてい梅を漬けます。青梅を塩もみして赤しそを入れる場合もあるし、そのまま酢や砂糖、酒を入れる場合もあります。もちろんすぐ食べきれないので、梅は何年も保管されます。通常は、塩もみが済めば特に冷蔵庫に入れなくても腐ることはなく、5年前の梅とかも普通に食べています。

ですが、誰か亡くなる時、その人と身近な関係にある人がつけた梅が腐ったりカビたりします。

私が中学校の時に、同居の祖父がガンで亡くなりました。夏頃に病気が見つかり、翌年の正月に亡くなるという速さでしたが、病気が見つかる年の初夏につけた梅は何故か全部青カビが生えて、当時ピンピンしていた祖父が「おかしいねぇ」と言っていました。

私が大学に入学した時、祖母もまたガンの長患いで亡くなりました。夏に亡くなったのですが、初夏につけた梅がやはり青カビが出て全滅で、母が「もしかして」と言っていた矢先のことでした。

私が結婚した年、義母と義祖母（義母の実母）宅の梅が全部腐りました。私が梅好きなのを知って大量に漬けてくださったのですが、「ごめんね、いつもこんな事ないんだけど」と首をかしげていました。そうしたらその秋に、病気がちだった義祖父が亡くなりました。

何故か梅がダメになる時に誰か死にます。梅が教えてくれているのでしょうか。私は怖くて梅が漬けられないでいます。