大宮駅で出会った神出鬼没なおじいさん
投稿者:小宇宙 (8)
私が高校生だったときに埼玉県の大宮駅で体験した話です。
友達2人と大宮駅のホームで電車を待っていました。
3人で雑談をしていると、急におじいさんが至近距離に現れ「ありがとうございます、ありがとうございます」と話しかけてきました。
あまりにもびっくりして叫んで逃げ、少し離れた乗車位置まで移動しました。
「うわーやばい怖い!」
「ていうかいつ近づいてきたの!?誰も気づかないとか怖すぎる」
などと話していると電車が来たので乗り込みました。
ドアが閉まると、友達が
「やばいこっち見てる!!外いるよ!!」
と言いだし、電車のドアの外を見るとさっきのおじいさんがブツブツ何かつぶやきながら私たちをじっと見ていました。
「怖いね…でも同じ電車乗ってこなくてよかったね。最寄り駅バレたら怖いもん」
と、とりあえず安心した私たちは、おしゃべりしながら降りる駅(Aとします)に着くのを待ちました。
電車がA駅に到着し、降車して改札を出て10mぐらい歩いたところで、後ろから「ありがとうございます、ありがとうございます」という声が聞こえました。
びっくりして振り返ると、大宮駅で話しかけてきたおじいさんが居ました。服装も奇抜だったので間違えようがないです。
パニックになって3人で走って逃げ、おじいさんが見えなくなったところで息を整え、交番に行ったほうがいいか話し合いました。
そして冷静になって考えてみると、私たちが乗った電車に乗っていなかったおじいさんが、私たちと同じタイミングでA駅につくことはどう考えても不可能です。
大宮駅―A駅間の乗り換え検索をしたり、タクシーやバスなど他の移動手段を調べたり何回も確認しましたがやっぱりあり得ない事でした。
結局、おじいさんが何者だったか分からないまま、特に交番にも行かず解散しました。
数年経った今でも、あまりにも不気味で忘れられない体験です。
妙な不気味さがあって怖い