聞いていたのは・・・?
投稿者:したださん (10)
短編
2022/08/07
20:41
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ホステスをしている友人から聞いた話です。
彼女の仕事が終わるのはいつもだいたい深夜1時頃。お店から自宅までタクシーで20分ほどの距離です。
実家住まいの彼女は深夜なこともあり、近所に迷惑のかからないようにいつも少し離れた場所でタクシーを降りるのだそうです。
彼女の自宅のある町はお店からそう遠くはないものの、都心からは少し離れた郊外にあります。いつもタクシーを降りてから5分ほど歩くのだそうです。
いつものようにタクシーを降りて歩き出した彼女。その日はお店が忙しく少し疲れていました。
そんなこともあり、ふと、普段の帰り道には使わない近道を通ろうと思いついた彼女。
その道は近所の所有する竹林のそばを通っている道で、とおれば半分ほどの距離で帰宅できるのですが、真っ暗で近くの街灯のひかりも届きにくいんだそうです。
「でも今日は疲れているし、この道を通って帰ろう」そう思った彼女は真っ暗な道を歩き始めました。
しんと静かな竹林。あまりの不気味な静けさに、知っている道とはいえ少し後悔した彼女は歌を歌いながら帰ることにしたのだそうです。
歩いているうちに自宅も近づき、ホッとして歌をやめたとたん。静まりかえっていたはずの竹林からパン!パン!パチパチパチパチ!という大きな柏手のような拍手が響いたそうです。
彼女はあまりの恐怖にあわてて自宅に飛び込んだそうです。
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何者かによる、お歌に対する拍手だったのでしょうかね
たぶん竹がはじける音じゃないかな。