ハイキングで見た不思議な女の人
投稿者:ユウスケ (13)
私が小学生の時の話です。
父親と2人でハイキングに行きました。
場所は大阪府の私市です。ハイキングコースがあることで有名なので、大阪府にお住まいの方であればご存知だと思います。
私市駅を降りてハイキングコースへと進んでいくのですが、本格的な山への入り口まではコンクリートが敷かれています。
そして、いよいよ山の入り口まで辿り着くと、左側に川が流れていて、右側にある石の階段を登っていくとハイキングがスタートします。
私と父親も石の階段を登ろうとしたときに、ふと左側を見ると赤いヒールを履いた女の人が川の側に立っていました。
私はすぐにその人に気が付きました。
しかし、私たちと同じタイミングで階段を登っている人が10名ほどいたにも関わらず、誰もその人に気づいていない様子でした。
私の父親も気づいていなかったので、その中で気づいているのは私だけのようでした。
その時私は、「何でみんなあの女の人のことが気にならないんだ?」と思っていました。
なぜなら、本格的なハイキングコースになる入り口で、ヒールを履いて立っているなんて、小学生の私が考えてもおかしいと思ったからです。
その女の人は、髪が長くてスカートを履いていて、何をするでもなくじっと立っていました。
私はその人の存在と、その場にいる人が私以外誰も気づいていない状況に気味が悪くなり、とにかく早くその場から去りました。
数時間後、ハイキングが終わって行きと同じ場所を通って帰ったのですが、その人はいなくなっていました。
大人になった今も忘れられない不思議な体験でした。
あれは誰だったのか、なぜあの場所に立っていたのか、今でも考えてしまいます。
ほかの人が見えないものが見えるって怖い。