裏の階段
投稿者:ユウスケ (13)
短編
2023/03/01
08:15
1,295view
霊感や特にそういったものがない私なんですが、一度不思議な体験をしたということが今でも物語として私の心の中にあります。
コンビニでアルバイトしていた私、普段は日勤業務なのですが、夜の人手がどうしても足りないということがあり、その日は深夜の勤務をしていました。店長が帰った2時から朝番が来る8時までの6時間、私一人だけのワンオペ勤務であったんです。
雑居ビルの1階にある私たちの店舗、その雑居ビルの裏口は非常階段になっており、当時、その階段付近には薄気味悪い雰囲気が漂っていました。
そんな中、2時を過ぎた頃でしょうか、ガタンドンという音が鳴りました。
「何か物音がするな。」と思ったんですが、業務そっちにのけで見に行くわけもいかず、その場で陳列などの作業をしていました。
一通り作業が落ち着いた3時頃、ふとその音が気になり裏の階段へ様子を見に行くとそこ一帯赤い血の上にカラスの羽がばらまかれてました。
カラスが喧嘩でもしたのかと思いながら辺りを警戒したものの、そういった様子はなく、大量の血とカラスの羽だけがその場にあったのです。
「また面倒な掃除が増えた」と思い通常業務に戻ったのですが、朝方、その階段の掃除のことを報告し、暇な人は階段付近の掃除をお願いしたいということづけを残してその日は帰ったんです。
しかし、後日その血とカラスの羽のことを聞くとそんなものはどこにもなかったということかわかり薄ら寒くなる気持ちになりました。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 9票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。