犬の散歩をするおじさん
投稿者:Kellogg (5)
短編
2022/06/12
09:51
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夜勤と昼勤の2直で働いていた時のこと。
知らないおじさんが犬を朝散歩させていた。
朝と言っても5時30くらい。初めて見る人だったが、その日から毎日朝、犬の散歩中にすれ違うようになった。
真冬の雨の真っ暗な中でもその人は散歩していた。
道路が狭いため、車をゆっくり走らせるのだか、その人が道路の端に寄ってくれたのでお礼のために頭を下げた。
それからも毎日毎日会う。ある日、その人が車の中を覗き込んできた気がした。
その日から、朝会う時間に少し変化ができた。
その人と出会う時間が少しずつ早まっていった。
どんどん早くなって、歩くと15分くらいかかるところですれ違うようになる。
最初にすれ違う様になった所からついには、30分は早く家を出ないとすれ違わない様なところですれ違う。
そう、その人はどんどん私の家に近づいてきていた。
最初は国道で次は県道で、そしてついには家から歩いて10分程度のところですれ違う様になった。
私は暫くして仕事を変えた。
今までと違い今度は8時出社だったため、2時間程時間がずれた。
その会社に勤めて半年ほど経った朝、いつもの様に出勤していたら半年間あっていなかったその散歩している人に会った。
知らないふりをした。
その日から、毎朝すれちがう様になった。気づいたら、家の前の道路にその人がっていた。
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