トイレの鏡に恐怖するニート
投稿者:ヤマネ (18)
むかしニートだった頃、自転車に乗って田んぼの中にある市立公園に行きました。そこは距離の長いジョギングコースが整備されていて、おやつ時から夜まで歩いてトレーニングをして時間をつぶしていました。
ただその公園が奇妙だったのは、駐車場の近くにあるトイレです。もう昭和の頃から変わらずある漆喰のトイレで、小学校時代から使うと「呪われる」と言われていました。落書きが酷く、まったく消される気配すらありません。
清掃はされていたものの気味が悪いので、トイレは公園の管理事務所に隣接する綺麗なほうを使っていました。
しかしウォーキングに行ったある時、ニートは尿意をもよおし、その落書きだらけのトイレを使わざるをえない状況になりました。
管理はされて電気はついているものの、夕方の内部は薄暗くて陰気な気配が漂うばかりでした。用を足し終えると水道の水は出るので安心したのですが、背後の扉のところに奇妙な落書きを見つけました。
「うしろの鏡を見るな」
後ろの鏡を見るなと言われても「何で?」という感じだったので、ニートは思わず振り向いてしまいました。
すると、そこには、鏡がありませんでした。割れたのか外したのか、壁に鏡の残骸が立てかけられているだけです。
何故後ろの鏡を見てはいけないのか、何故無い鏡を見てはいけないのか、管理されているのに鏡を復旧しないのか。
そう考えると気味が悪い空気に満たされてしまい、急いでトイレから走り去るニートでした。
無職が時間を持て余して身体を鍛えちゃうパターン。よく分かる!
一人称 ニートかいっ笑