黒い影
投稿者:スカーレット (2)
短編
2022/05/02
18:21
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二十歳の頃、私は一人暮らしをしていた。
私はおそらく霊感などはなく、そういったものを感じることはなかった。
その日は専門学校は休みで、夕方17時から25時までアルバイトがあった。
母が泊まりに来る予定だったため、先に部屋にいてもらうようにメールをした。
飲食店でのアルバイトは忙しくとても大変で25時過ぎにようやく終わり急いで帰り支度を終え、帰る帰路についた。
家に到着したのは、25時30分頃。帰宅すると母がご飯を作って待っていた。
夜も遅いので、軽めに済ませシャワーを浴び、布団に入ったのは27時を過ぎていた。連日の睡眠不足と疲労が溜まってり、すぐ眠りについた。
しかし眠りが浅く、2時間程度で目が覚めてしまった。
ふと玄関の方に目線をやると、そこには黒い影がいた。
1Rのため玄関がすぐに見える。黒い影は明らかに私の方を向いている。咄嗟に声を出そうとした。
だが、声が出ない。いくらやっても声が出ない。黒い影は、どんどん私に近づいて来る。
母に助けを求めたいが、声も出ない、身体も動かない。そして黒い影は、私の身体の中に入ってきた。抵抗をしようとしても身体が動かない。
どうすることもできなかった。程なくして、黒い影は私の身体から出ていった。
その瞬間、身体も動き声も出た。そしてその影は玄関の方へ向かっていき消えた。
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