あの白い手は誰の手?
投稿者:ぽっけ (10)
これは私が20代の頃に住んでいた一軒家での出来事です。
私の自宅は道沿いにあるのですが裏庭の方には小さな森があり薄暗くてジメジメとした感じが嫌な雰囲気でした。
私の家はコンクリートの2階建で中にも2階に通じる階段があるのですが外にも錆びれた鉄階段がありどちらからも上り降りできる作りでした。
普段、私が霊感なんて一切なく幽霊は信じていても実際にみた事がないので半信半疑。
ただこの家に移ってから私以外誰もいないはずなのに足音が聞こえたり影が見えたり内階段を黒い猫が駆け上がったりする感じはしょっちゅうありました。
でも嫌な感じではないので気のせいだと気にもしていなかったんです。あの日までは。
それはお盆の3日前の夜。時刻は午前2時過ぎです。暑い日で私の部屋にはクーラーがないので窓を開けて窓際でベッドに横になって寝ていました。
すると「カーンカーンカーン」鉄階段を誰かが上ってくる足音が聞こえたんです。
普段から友達が夜中に遊びに行こうってちょこちょこ鉄階段を上って誘いに来るのでてっきり友達だと思い名前を呼んでみますが返事はなく何も聞こえません。きっと気のせいだとその日はそのまま眠りました。
翌日、また夜中に「カーンカーンカーン」と階段を上ってくる音が聞こえて時間を確認すると前日と全く同じ時間帯。また声をかけますが返事はなし。流石に少し怖いではあったのですがまたそのまま就寝。
そしてお盆当時の夜です。
「カーンカーンカーン」あっ、またあの階段を登ってくる足音だって目が覚めて時計を見ようと体を動かすとえっ!何故か体が動かない!その時にやばい。
これって金縛りじゃんって思って窓に目を向けると窓枠の手すりからスーッと白い手が2本。
えーどうしようと焦る私。手の後から長い髪の女性が何故か手すりをすり抜けて入ってくる。
あまりの恐怖にパニックった私は多分気を失っていたんだと思います。
気がつくと体は自由に動けるように。慌てて下で寝ている母親に部屋に逃げて事情を話すと「今日はお盆だから帰る家がない霊が寂しくて寄ったんじゃない⁈」との事。
翌日、私は窓際に盛り塩と線香とお水を置いて手を合わせました。
その日以来その不思議な現象はウソのようになくなりました。
後で知ったのですが裏庭の森には小さなお墓があって誰も供養されてなかったようです。
きっと帰ってきても誰も供養してくれなくてたまたま近くに住んでいた私に会いにきたんだと今なら思います。
私がもうその家には住んでいませんがたまにその道路を通る機会が何度かあり家もまだ実在しています。
今は誰が住んでるのかは分かりませんが同じような経験をされてるのでしょうか?そしてあの白い手の女性は誰だったのでしょうか?
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