誰もいないはずのトイレ
投稿者:比呂 (4)
私は学生のころ、水泳を習っていました。
小さい頃から習っていた私は高校生の頃には大会で優勝など、成績をあげる程でした。
そしてある時、田舎の方に強化合宿に行く事になりました。
合宿中は朝から夕方まではがっつり練習をし、夜は自由時間といったスケジュールとなっていました。
高校生だった私は、合宿メンバーと夜は「思い出を沢山造ろう!」と恋話やハマっている漫画などで盛り上がっていました。
するとある友人Aが「せっかく街灯が少ない場所に来たのだから、肝試しでもしよう」と提案があり、友人の5人と外に出ることになりました。
ただ、そもそも肝試しスポットが分からず、結局近くにある山を歩いて登る事にしました。
もちろん、歩くといっても車道をひたすら友人と散歩するだけで、特になにもなく寮へ帰る事になりました。
寮へ帰ると、また皆でお菓子を食べて他愛もない話で盛り上がり、明日も朝早いため午後12時ちょっと過ぎに寝ることにしました。
その日、私は午後1時くらいに目が覚め一人でトイレに向かいました。
するとちょうどトイレから出てきた友人に「起きたんだ」と声をかけられて、寝ぼけていた私は「うん」と答え、そのまま用を足し布団に戻りました。
今朝起きた時に、ふと誰が自分に声をかけたのか気になり、友人に確認したところ誰一人トイレには行っておらず、ぐっすり寝ていたとの事でした。
あの時声をかけたのは誰だったのか?それともただ私が寝ぼけていただけなのか?
未だに分らないままです。
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