呪いの弱体化(※自己責任系)
投稿者:我望 (3)
「おーい」
そんな事を考えていれば、一声目より大きく張り上げるように、Dの声が響く。
「今行くから待ってろー!」
Cが答えると、僅かな間隔を空けた後、まるで機械のように「おーい」とDが叫ぶ。
「なんだアイツ、怖くておかしくなったんか?」
あからさまなDの声のおかしさに気づいたのか、Cもいつになく狼狽えた様子で小声になり、自然と録画モードになっているスマホを握る手を下ろしていた。
かく言う俺もDの呼び掛けに違和感を覚え、足を踏み出すべきかどうか思い悩んでいる。
それほどDの声は機械のように断続的で抑揚を感じさせなかった。
「……とりま、行くか。行かねえと後でビビッて逃げたっていびられるぜ」
Dの性格上人を揶揄う事はしなさそうだが、普段から幽霊を疑って馬鹿にしている俺とBなんかは、本当はビビりだから怪談を遠ざける言い訳に使っていたと思われるのは勘弁だ。
三人分の懐中電灯を集束させると意外と最奥まで届くものだ。
当然のように描かれたカラースプレーの落書きを照らし、その突き当りに階段がある事がわかる。
Dの声はその先から発せられている気がするが、それにしてはハッキリと届くものだと感心した。
俺達は再び件のエレベーターの前を恐る恐る通過し、廊下の突き当りまで辿りつく。
外壁が崩れた形跡のある階段を見上げ、Dへ声を掛けてみる。
「D!二階にいんのかー?」
「おーい」
相変わらず無機質な掛け声が響くだけだが、声量の幅からみて明らかに二階にいるようだった。
俺達は互いに息を呑んだ後、徐に階段に足を掛け。三段目以降からは染み込んだ習慣のように難無く登り始める。
階段如きでこんな緊迫すると思いもしなかったが、一段上がる度に沈んでいく感覚に陥る矛盾は表現のしようがない。
バトル漫画で例えるならば、強大な敵が放つオーラの中に無防備なネズミが侵入しているような感覚だろうか。
単に空気が重いだけなのだが。
二階へ到着すると、一階以上に荒らされており、観葉植物や待合の腰掛け椅子なんかは無造作に横たわり破損していた。
そして、無意識に照らしていた足元の傍に小さな子供がつけたであろう裸足の足跡がくっきりと残っているのを見つけ、俺は暫く硬直した。
それに気づいたBが俺の後ろから体を乗り出し、その足跡を見て「うわっ」と短い悲鳴を飲み込んだ。
「……なんで子供の足跡?」
「親子で肝試し?」
Bの疑問にCが自信なさげに応えると、記録用に撮影を始める。
キィィ…
俺達が足元に視線を下ろしていると、前方から金属が擦れる不快な音が鳴る。
俺はすかさず顔を起こして「D?」と声を掛けるが反応はない。
代わりに「キィ…」と擦れる音が続き、ライトを翳した先に無人の車椅子がひとりでに揺れているのが見えた。
こういうの怖いよーやめろよー😭😭😭
最後ドキッとした
大丈夫とわかってても怖くなるねこういうのは
こういった呪いが伝播していくことで弱まっていくことは実際にあるよ
自己責任系なら先に書いといてくれよ
こえーよ
色々盛りだくさんで面白かった
呪われないよね…?
お呪いします
投稿者さんの名前までも怖い
呪いが拡散って・・・・
ためはち
ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
ひぃぃぃぃぃ
秀逸!!。
面白かった。ぜひまた投稿してください。
最初から最後まで怖かった.…
わぁぁぁぁぁぁぁ
呪いも大変だな…
ネットの海で自分のことが書かれるのを待って、読んだやつを特定してなんかしなきゃいけないんだから
そりゃ疲れて弱くもなるよな
貞子DXかよ
てか呪いの拡散って一種の犯罪だろ泣
怖くないっていうか怖いところもあったけどなんか最終的に意味がわからなくなってしまって怖くなったって感じ
こええ😱