バイト中に目が合った
投稿者:だれパンダ (31)
短編
2022/03/16
12:36
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私はコンビニで働いていたことがあります。
コンビニの業務は色々あり、レジの会計や接客、店の内外の掃除や検品などやることは目白押しでした。
その日私はバックヤードに回り、冷蔵庫の飲料を補充していました。飲料が詰まった段ボール箱はやたら嵩張る上に重く、持ち運ぶとなると結構な重労働です。
段ボール箱を開封してペットボトルを詰め込んでる最中、ガラス扉越しにお客さんと目が合いました。年の頃4・5歳ほどの小さな女の子です。夜9時を回っているのに幼稚園児が出歩いてるなんて珍しいなと思いました。
目が合うなり女の子はにっこり微笑み、釣られて笑い返しました。
飲料の補充を終えてレジに戻った私は、可愛いお客さんと目が合った事を同僚に報告しました。
すると同僚は怪訝な顔をします。
「それって何段目?」
「何段目って」
同僚の言葉を復唱し、ハッとしました。私は180センチ越えの長身で、あの時はちょうど自分の目の高さのレーンに補充していたのです。4・5歳の女の子と目が合うはずありません。
同僚の話では、私が戻ってくるまで子どもは一人も来店してないそうです。
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