その時間は、数秒なのか数分なのか、妙に長く感じた。
しかし、ここに立っていても仕方がない。
僕は店長の所に行かないといけない。
そこにある様々な機材や家具を避けていくためには、少し横を向いて行かないといけない。
これも「あの時」と同じシチュエーションだ。
また意を決して横を向くと、視界に「それ」が入った。
バタン!
どうやら僕はそこで気を失ったらしく、その場で倒れたようだ。
「ようだ」というのは、倒れた音を聞いたスタッフが僕をおこしてくれたからだ。
今度も「それ」が視界に入ってから倒れるまでの記憶が全くないのだ。
その「テレビ」に何かあるのか、今となっては全く分からない。
だから僕は、テレビを持っていないし見ない。
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