結局私はあの手に救われた
投稿者:ぴ (414)
私は昔いじめで苦しんで、自殺にまで追い込まれそうになったことがありました。クラスの中心人物に目をつけられて、一時期いじめのターゲットになったのです。最初はこれくらいではへこたれるものかと思っていたけど、それまで仲良かった子にまで無視されるようになって、心が挫けました。先生にも見放され、グサグサに傷つき、これが一生続くのかと思うと、もう生きていけないと思いました。だからあの池に飛び込もうと思っていたのです。
その日私は早起きして、いつもよりも早めに家を出ました。そして人生で初めて学校をサボると、自殺に打ってつけな池の傍までやってきて、そこでぼーっとしばらく過ごしたのです。ずっと無心でいて、時間の感覚もなかったです。本当に何もしないままそこでじーっと池を覗いていたら、池がごぼごぼっと泡が出ました。本当に不思議でそれを見ていたら、なんだか池に誘い込まれているような気がしたんです。そのまま身を投げ出すことは造作もないことでした。
思い切って池に飛び込もうとしたときに、突然池から真っ白い手がガバッと出てきたとき、私は恐怖で金切り声をあげて思いっきり尻もちをつきました。その白い手がこっちににょきっと出てきたとき、恐怖に駆られて「キャー」と叫びながらそこから逃げ出しました。
あまりに信じられない光景にただただ死に物狂いでその場から逃げ帰って、私は家の前でばったり会った母と、ヒシッと抱擁しました。あまりに恐怖の体験に必死で縋りました。そこから母にいじめの話を聞いてもらって、話し合いの末に学校を転校することになったのです。あの日はあまりの恐怖で、何がなんだか分かっていなかったけど、回りまわって結局私はあの手に救われたんです。
あの日、もしあの手に脅かされなかったら、あのまま私は予定通り自殺して池に沈んでいたんじゃないかと思います。それを考えたら、本当に危なかった。もしかしたらあの手が私を自殺から救ってくれようとしたのかもしれません。
あれからあの池には一歩も近づいてはいないけど、心から感謝しています。あの日思い余って自殺していたら今の私はいません。あれは一体なんだったのか分からないけど、私と同じいじめの被害にあった何者かが助けてくれたのかもしれないとプラスに考えるようにしています。
言い話ですね。
手が出たときは本当に怖かったと想います。
普通なら池に入った時や海で何者かの手に引っ張られて死ぬ思いをしたという話しは良くありますが、死のうと想った時に手が出てきたのなら助けられたのだとと想います。
もしかして池に宿る神様かも知れませんね。
良いお話でした。ありがとうございます。