隣人が亡くなる前の死神
投稿者:おつまみ (20)
私と母が寝ている時、兄が夜中に突然部屋にやってきました。「隣のおじさんが消えたよ!」兄は怯えながら興奮していました。
話を聞いてみると、外から声がしたので目が覚めてしまい、トイレに行ったそうです。また声がしたので、トイレの窓を開けてみると、そこには隣に住んでいるおじさんが、黒い服をまとった男性と歩いていたそうです。「こんな夜中にどこに行くんだろう。」兄は気になって外に出てみると、おじさんと黒服の男性は、少し先に歩いてるのが見え、徐々に薄くなり、2人は消えていったとのことでした。おじさんは、黒服の人に手を捕まれ、連れて行かれてるという感じだったそうです。
兄は「絶対おじさんの霊だよ、おじさんが亡くなったのかもしれない。」と言いました。私も母も、消えたということが信じられず、「そんなこと言うもんじゃないよ、だいたい本当におじさんだった?見間違えじゃないの。」と疑っていました。兄は何度も同じ話を繰り返していましたが、明日も仕事があったので、寝ることにしました。
するとすぐ、救急車の音がしたのです。救急車は隣の家で停まりました。私達は「まさか」と思い、外に出てみると、隣のおじさんが担架に乗せられて運ばれて行きました。私はぞっとして震えが止まりませんでした。
朝になり、隣の奥さんから連絡があり、おじさんが心筋梗塞で亡くなられたとのことでした。私たちは青ざめました。
昨夜の兄の話は、真実だったのかも知れません。おじさんが亡くなり、何かに連れて行かれた瞬間を兄が目撃したのだと思います。黒服の男性は「死神」だったのでしょうか。
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