ただ違うのは、Oちゃんは私を海底へ引きずり込もうとグイグイ引っ張っています。
私を今まさに殺されようとしているのだと分かり、必死に抵抗しました。
そんな私の眼前に白い顔を押し付け、
『私ちゃん、ずっと一緒だよ』
と、Oちゃんは囁きニヤリと口角を上げるのでした。
夢から覚めた私は布団を蹴り飛ばしていたのか何も被っていませんでした。
汗だくのシーツから体を起こすと、少し熱を帯びた塊を脹脛に感じて足をどかします。
「ペンダント……」
そこにはOちゃんの形見として大事にしているはずのペンダントが置いてありました。
二つの手がクロスした、そう、ちょうど夢で見た私の足に絡むあの白い腕のようなペンダント。
私は、あの夢の出来事が、現実で海で溺れたときの事だと理解しました。
なぜなら、あの時の手の痕が足首に浮き出ていたからです。
翌日、私はBちゃんに連絡を取り、Bちゃんの家に行きました。
私はBちゃんに夢の話と海で溺れたときの出来事を包み隠さず話しました。
「Oちゃんて、私のこと嫌いだったのかな」
何と切り出して言いかわからず、単刀直入に訊きたい事を口にしました。
昨日、何か言いかけて口を紡いだBちゃんは、きっとOちゃんについて何か知っている踏んでいたのです。
私の気概に触れて、Bちゃんは余儀なく口を開きました。
「Oちゃんはね、私ちゃんに憧れてたよ。嫌い……とかじゃなくて、嫉妬に近いのかな。私ちゃんに対してすごくこだわってたと思う」
Oちゃんは、私に対して心身から執着が強かったと語ります。
ああなりたい、こうなりたい。
一緒に居たい、隣に居続けたい。
ただ、私とずっと一緒に居て、私のようになりたい。
Oちゃんは、そんなことをBちゃんに話していたそうです。
では、どうして私の足を引っ張り溺死させようとしていたのか。
「たぶんだけど、私ちゃんとずっと一緒に居たい気持ちが強くて連れていこうとしたんじゃないかな」
Bちゃんの推察を聞いて愕然とする私。
あんなに仲良しだったOちゃんを思い出し、私は泣きそうになるも、何とか我慢し、Bちゃんにお礼を言い帰宅しました。
たぶん、Bちゃんも言いづらかったのだと思います。
亡くなった友達の影の部分を暴露するのは、とても気持ちのいいことじゃないからです。

























子供の純粋さが恐ろしい未練のようなものになってしまうのかな
ほっこり話だと思ったら、後半めっちゃ怖かった
めっちゃ怖くて読み応えあった。
ていうか作者さん中3!?