みんなうそつき、みんなきらい
投稿者:レイレサ (64)
私の親戚Aさんが小学生の頃に体験したちょっと変で嫌な話です。
当時のAさんはド田舎の小学校に通っていました。
同級生は男女合わせて15名ほどの少人数だったそうです。
ある日のことです。
学校に行ったAさんは図工の時間に担任の先生から「みなさん、色鉛筆は持ってきましたよね?」と言われた際に何のことかさっぱり分からずに頭にハテナマークがついてしまいます。
どうやら連絡簿で「色鉛筆を持ってくるように」という内容が回ってきたらしいのですが、Aさんはそんな電話を受けた覚えがありません。
色鉛筆のことは知らされていませんでした。
色鉛筆を忘れたのはAさんだけではありません。
Aさんと他4名の女子生徒も持ってこなかったのです。
当然ながら、色鉛筆を忘れてしまったAさん+4名の女子は担任の先生から注意されてしまいます。
Aさんは連絡簿が回ってこなかったことを主張しますが、Aさんより前の出席番号の子みんな連絡簿が回ってきたと反論します。
Aさんは連絡簿の自分の前の子Yさんに「私はYさんから電話もらってないんだけど・・・」と訴えたのですが、Yさんは「私Aさんの家に電話したんだけど」と言うのです。
Yさんは「電話したらAちゃん出たよ、ちゃんとAちゃんに伝えたよ」と言うのです。
しかし、Aさんは全く心当たりありません。
担任の先生も同級生も、みんなAさんが嘘つきだと非難します。
Aさんはどんなに心当たりがないと主張しても誰も信じてくれませんでした。
学校の授業を終えて自宅に戻ってきたAさんは泣きながら学校での出来事を両親に話します。
すると、Aさんのお兄さんの様子が変なんです。
顔色が悪いのです。
お母さんはお兄さんに「もしかして電話受けたのお兄ちゃんか?」と聞きました。
お兄さんは「僕が電話に出た、Yさんから色鉛筆持ってくるようにAに伝えて、あと連絡簿回してと言われた」と白状したのですが、電話を切った後にAさんに伝えることを忘れてしまったそうです。
電話がかかってきた時にはAさんはお母さんとスーパーに買い物に出かけており、家にはいなかったのです。
Aさんが自宅に居なかった時に電話に出たのはお兄さんだったことが判明。
お兄さんは電話の内容をAさんに伝えるのを忘れてしまい、Aさんは色鉛筆のことを知ることもなく、連絡簿を回すことも出来ずにいたのでした。
このお兄さんですが、かなりのお調子者らしい。
自分さえよければそれでいいという自己中心的な性格の持ち主らしいのです。
近くで見ていたお父さんも他人事のように、お兄さんが電話を受けたことをあまり気にしていなかったとのこと。
そしてお父さんも電話のことをすっかり忘れてしまったそうなんです。
お兄さんの言い訳はこうでした。
「その時家に居なかったAが悪い、僕は悪くない」
痛みいります。