沖縄の神秘 キジムナーの不思議な話
投稿者:ウンジャミ (2)
私が住んでいる沖縄県には、キジムナーという精霊がいると言われています。
そのキジムナーは、沖縄県にあるガジュマルの木に住んでいると言われ、キジムナーを見た人は、幸せになれるそうです…。
これは、私が、おばあちゃんに聞いた話なのですが、何でもおばあちゃんは、キジムナーに命を救われたことがあるというのです…。
それは、おばあちゃんが、まだ中学生だった頃の話らしいのですが、その当時、沖縄は戦争で、地上戦が行われていたそうです…。
おばあちゃんも戦火から逃れるために、必死で、走り回り、逃げ続けていたそうなのですが、アメリカ軍の銃撃はやまなかったそうです…。
近くにあった、大きなガジュマルの木の下で、動かないようにして、身を潜めていたところ、ガジュマルの木の上から、おばあちゃんの名前を呼ぶ声がしてきたというのです…。
おばあちゃんは、ビックリして、上を見たそうです…。
すると、そこには、赤い髪の毛で、背が小さい、小学校低学年くらいの、木の葉っぱの服を着た男の子がいたそうです…。
おばあちゃんは、その男の子に
「そんなところに居たら、危ないよ。アメリカーに見つかるよ。降りておいで。」
と言ったそうです。
すると、その男の子は、素直に木の上から降りてきたそうで、おばあちゃんといろんな話をしたと言います…。
「なんで、私の名前を知っている?会ったことあるか?」
おばあちゃんがそう聞くと、その男の子は、
「ないけど、お前のことはよく知っているさー。」
そう言ったそうです…。
「なんでね?」
そう聞くと、
「俺は、沖縄に産まれたみんなを知っているからさー」
そう言われたおばあちゃんは、
「あがい、この男の子は、戦争で親を亡くしたかなんかして、頭がおかしくなったんだはず…」
そう思ったそうです。
しかし、話をしていくにつれ、なんか違うような気がしてきたと言います。
なんと、その男の子は、おばあちゃんの両親のことも知っていて、
「お前の父は、今、戦地に行っているだろ?最近、銃で撃たれて、治療を受けていると、手紙が来たはずだ。その手紙を読んだ、お前の母は、『生きて帰ってきてください、家族が待っています。』と、泣きながら、手紙を書いたはずだ。」
おばあちゃんは驚きました。
その男の子の言う通りだったからです…。
1週間くらい前、戦地にいる父親から手紙が届き、銃で撃たれて、治療中と書いてあったのです…。
母親も、泣きながら、その男の子が言った内容の手紙を書いて送ったのです…。
「なんでわかる?お前は、誰か?」
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