女の団結力は本当に恐ろしい

大樹君も一緒に同じバスに乗ることになり、バスの中でも他愛もない会話をしながら駅に向かった。
駅に着いてからは解散となり、私はそのままバイト先に向かった。

翌日、いつものように登校すると珍しく梓と雪乃が教室に居た。

私「おはよう、朝からこの教室にいるなんて珍しいね」
梓「話したいことあるんだけど」
私「何？」
梓「何じゃないよ」
雪乃「千夏昨日何してた？」
私「学校が終わってから夜までバイトだったけど」
雪乃「バイトの前は何してた？」
私「バイトの前は誰とも遊ぶことなく学校が終わった後バイト先に向かった」

雪乃「本当に？」
私「うん」
梓「大樹とどういう関係なの？」

半泣き状態で梓が質問をしてきた。

私「どういう関係って私には彼氏が居るし大樹君には梓が居るし」
梓「そういうことじゃなくて好きか嫌いかを聞いてんの！」
私「友達としては好きだけど恋愛感情はないよ」
梓「じゃあ昨日のはなに？」
私「昨日のって？」
梓「とぼけないでよ！」

どんどん感情的になる梓。

私「さっきから梓も雪乃も何の話をしてるの？」
梓「本当に最低！」
私「なんで？私何かした？」
雪乃「昨日千夏大樹君から告白されてなかった？」
私「え？何の話？昨日大樹君とは話したけど告白はされてないよ？」
雪乃「昨日一緒に帰ったんでしょ？」
私「一緒には帰ったけど告白はされてない」
雪乃「教室で大樹君から告白されてたよね？」
私「だからされてないって！」
雪乃「聞いてた人が居るんだから」
私「誰？嘘は辞めてよ」
雪乃「噓じゃないよ。昨日大樹君からデートに誘われたでしょ？それで昨日大樹君と一緒に帰ったんでしょ？」
私「昨日休み時間にデートに誘われたし、昨日大樹君と一緒には帰った。だけどデートはちゃんと断ったしたまたま帰る時間と方向が同じだっただけで一緒に帰る約束はしてない」