後ろにいた”その人”
投稿者:マトリョーシカ (3)
両親が離婚し、母・私・弟の三人で越してきた家では、度々不思議な事が起こりました。
その中から体験談を一つお話します。
当時私は小学5年生、弟は幼稚園の年長、母はフルタイムで働いておりました。
16時頃、学校が終わった私が一番に帰宅。
弟は母が仕事帰りに迎えに行き、二人は18時ごろに一緒に帰宅するルーティーンでした。
ある日、学校から帰った私が台所で洗い物をしていると、
背後からただならぬ気配と視線を感じ、手にスポンジを持ったまま硬直してしまいました。
”絶対に後ろを見てはいけない”
幼いながらにそう確実に感じました。
本当に30分ぐらい直立不動状態だったと思います。
とにかく早くその気配が消えてくれることを祈っていましたが、
私は異様な疲労感に耐え切れなくなり、とうとう後ろを振り返りました。
するとそこには、風になびく白いスカートが見えました。
本人?本体?は完全に壁に隠れていましたが、スカートだけがひらひらと揺れていました。
その位置にはカーテンや衣類も無いはずです。
さらに言えば時期は冬、窓も締め切っていたので風など吹くはずがありません。
私は目をぎゅっと瞑り、ありったけの勇気を振り絞り、
”その人”の横を通りすぎる形でテレビを付けに行きました。
その流れで家中の電気も付けて回りました。
しばらくすると母と弟が帰宅し、やっと安堵できました。
母に事の経緯を話していたところ、母が「ここに足跡がある」と、
先ほど”その人”いたところを指しました。
そこは畳が5ミリほど足跡型に凹んでいました。
その足跡は徐々に消えてゆき、20年以上の月日が経ち、”その人”の事も忘れておりましたが、
今日なんとなく思い出し、投稿させていただきました。
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