さよなら、モネ また明るい道を歩ける日まで
投稿者:心結 (5)
ある日、生後2ヶ月のラブラドール・レトリーバーが我が家にやってきた。名前をモネと名付けた。
この日から私たち家族の生活は一変。あちこち噛むし、夜泣きをするし、トイレの失敗も毎日。
母は人間の子供が増えたみたいだと毎日嘆いていた。
犬の訓練士に依頼し、基本的なしつけをしてもらって、なんとか平穏な日々を取り戻したと同時に、私たち家族にとってモネは、いて当たり前の存在になったのである。
モネはあっという間に大きくなり、いつの間にか体重は40キロになっていた。
いつも家族のそばにいて、常に機嫌のいい犬だった。
モネが家に来て6年が経ち、モネの身体に異変が現れた。
お腹がパンパンに膨れて、足を引きずるように歩いたのである。突然のことだったのでとても驚いた。
獣医さんに診てもらったところ、心機能の低下により、血管という血管がうっ血してしまい、血液中の水分がお腹に溜まっている状態と言われた。
その日はそのまま家に帰ったが、3日後に手術の予約をしたのであった。
手術を翌日に控えた夜、突然モネは変な声を出してうなり始め、舌をベロンと出して呼吸困難に陥ってしまった。
獣医さんに連絡をし、緊急で往診に来てくれた。心臓が止まっているため、心臓に直接注射をするとのこと。
準備している間、ずっと心臓マッサージを続けるように言われて、必死にマッサージをした。
30分以上の蘇生を行ったが、モネは戻ってこなかった。
私たちよりは動物の死に慣れているであろう、獣医さんが大粒の涙を流しながら、「助けてあげることができませんでした」と私たちに告げた。
なぜもっと早く気づいてあげなかったんだろう。
なぜもっと早く病院につれていかなったんだろう。
あの日その場で緊急手術をしたら今頃モネは生きていた。
そんなふうに私たち家族は、自分たちを責めることしかできなかった。
その日から、毎日毎日、悲しみにくれる日々を過ごしていた。
そして、家族全員が感じていたのは、モネの気配である。
モネが歩いたときにする爪の音が聞こえたり、身体をブルブルとしたときの音や、モネの匂い。
散歩に行くときにつける鎖の音や、あくびの最後に出す甘えたような声。
モネはまだ家にいるんだ。全員がそう感じていた。
その時は、私たちにとってもそうだが、モネにとっても突然訪れた死をモネ自身がまだ受け入れることができていないのではないかと思っていたのだ。
モネの死から約半年がたった。
少しずつではあるが、モネがいない、以前のような生活に私たち家族はなれ始め、涙を流さずにモネとの思い出話ができるようになっていた。
そしてやはり、犬がいる生活を取り戻したいと思っていたのだ。
ある日、保健所から電話がかかってきた。
モネが死んでしまった時、あまりにも儚い犬の命を肌で感じ、1匹でも多くの犬に幸せに暮らしてほしいという想いから、愛護ネットワークに登録していたからである。
泣いた
とても暖かい感動するお話ですね。
飼い猫に照らし合わせてしまった
モネもムギもご家族も幸せになりますように
良い話すぎて泣いた