皆さんは電柱に登ったことがありますか。
電柱は見た目以上に高い。
上まで登ると風で揺れ、慣れていない人なら足がすくむ。
電柱工事に携わる人たちの間では、
「あの電柱だけは嫌だ」
と噂される場所がある。
事故が多いのだ。
転落ではない。
感電事故である。
絶縁手袋を確認した。
工具も異常なし。
作業手順も守っていた。
それなのに事故が起きる。
ある作業員は、
「誰かに肩を叩かれた」
と言った。
また別の作業員は、
「足首を掴まれた気がした」
と言った。
もちろん周囲には誰もいない。
会社の社長は気味悪がり、
知人の紹介で霊能者を呼んだ。
霊能者は問題の電柱を見上げると、
顔色を変えた。
しばらく黙っていたが、
やがて小さな声で言った。
「この電柱、もう使わない方がいい」
社長が理由を尋ねると、
霊能者は電柱の足掛け部分を指差した。
「そこに一人」
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