中部地方某県の造船所で働く小室さん(仮名)が体験した話だという。
小室さんはその造船所の中でかなりのベテラン。どんな場所での作業も慣れていた。とある日の十八時半頃、あたりはすでに真っ暗だったが水面に浮かぶイカダのような足場、バージの上で作業をしていた。
バージの上でヘッドライトをたよりにしゃがんで作業をしていたところ突然、視界の脇に“作業員の脚”が見えた。ギョッとして見上げるもそこには誰もいない。だいいち、今作業しているのはバージの上だ。ヘッドライトも点けないで作業をするのは小室さんでも難しい。
気のせいだとおもい作業に戻る。視界の片隅で、作業員の右脚がこちらに一歩踏み出してきたのが見えてしまったのだ。暗闇の中、足は一歩、一歩、近づいてきている。もう一度顔をあげ見てみるが、そこには誰もいない。
怖さはあるがまだ作業は残っていたので、存在にうっすらを気づきながらも無視して続けていたという。
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