私は旅行が好きで年に数回、1人旅をしたり友人達と旅行に行ったりしている。
これは私が1人旅をした時の話。
観光名所を離れ、ホテルから少し離れた所で散策することにした私は建物の雰囲気や自然の豊かさに見惚れて歩いていた為、町外れの方まで知らず知らずのうちに来てしまっていた。
スマホのアプリでホテルの位置を確認し、とりあえず人通りの多い所まで歩いて向かおうとした。
すると、写真を撮りすぎためかスマホの充電が切れてしまった。
なんとなく場所を覚えていたので自分の記憶を頼りに歩き始めた。
歩き始めて20分程経っただろうか、人通りの多い場所まで辿りつかない。というか、人と全くすれ違わなくなっていた。
「よりに、よってこんなとこに…」
と思ってるうちに夕暮れ時になり始めていた。
すると、前方から小学生の低学年くらいの男の子が地面に目を向けながらトボトボと歩いてきた。
「地元の子かな?とりあえず、道を教えてもらおう。」
はたから見れば怪しい人かもしれないが他に頼れる人がいなかったので思い切って声をかけてみた。
「すいません…おじさん、道に迷っちゃったんだけど、この辺の子かな?」
小さく頷いてくれた。
「よかった…この辺、あまり人がいないから人が多い場所を教えてくれないかな?」
小さく頷いて、何も言わず私の前を歩き始めた。
「案内してくれるのか?無口で静かな子だな…」と思いながら後ろをついて行くことにした。
5分程歩くと数メートル先を指差した。
指差す方向を見ると交通量が多い道路が見えた。
「ありがとう!助かったよ…」
子供と別れ、大きな道路に出てから振り向き子供の方を見るとまだこちらを眺めている。
そして、小さく微笑んだように見えた瞬間、大きなクラクションの音が聞こえ、私は車に轢かれてしまった。
咄嗟に避けたので足の骨折程度で済んだ。
その後、警察の方に話を聞くと、道路の真ん中にいきなり飛び出してきてよそ見をしていたと運転手の方が言っていたそうだ。
数日後、退院してその地域を離れるためにタクシーに乗って移動していると事故の起きた現場を通りかかった。
その近くには花束やお菓子がたくさんら置かれてる場所があった。
タクシーの運転手に何かあったのか聞こうと思ったが少し怖くて聞けなかった。
そして、最後に子供を見た場所を通るとそこにはまだあの子供がとても怖い顏でこちらを睨んでいた。


























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