これは二十歳の私と先輩の話です
先輩とは中学の頃からの付き合いで、
先輩は大学、私は仕事をしている中でも、
時折一緒に飲みに行く関係でした。
ある日、先輩の彼氏が自動車事故をおこし、
その車に先輩も乗っていたそうで、先輩は生死をさまよい何とか生還。
私は先輩のお見舞いに行きました。
先輩の病室に入ると、確かに先輩はいました。
ただ、本当に先輩なのか、私にはわかりませんでした。
雰囲気が、別人でした。前回に会ってから間もないはずなのに、髪の毛の質や長さが違って、なのに、顔は先輩の何かがいました。
「先輩、Aです。お見舞いに来ました。」
『あれ、Aちゃん来てくれたんだ!
ありがとう!寂しかったんだよね!』
声は変わらないはずなのに、喋り方が別人になっている。私はショックのあまり聞いてしまった。
「ホントに先輩ですか?何か、違くないですか?」
聞かなければよかった。
先輩は窓の外を見つめている、
その首筋、首筋のほくろが、
ジッと私のことを睨んでいました。
こんなこと言っても分からないと思いますが
確かにほくろの位置から、嫌な視線を感じたんです。
私は病室を飛び出し、病院を出て
自宅で吐きました。
ほくろに睨まれた時、先輩の体は死んでいる気がしました。
これはなんなんですか?
先輩は何になり変わられてしまったのですか?
ほくろが、どうして私を睨んでいたんですか?
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