本当にあった?幽霊との会話
投稿者:牧芭之ちぃ (4)
私が実際に体験したお話です。
私は一度だけ、幽霊と会話したことがあります。
たぶん、おそらく、現実にあったことなのだと思いますが、今思い出しても途中からあまりにも現実離れな展開というか、ギャグかな?という感じになってしまい、自分が体験したことなのに妙に戸惑ってしまうのです。
当時、私は実家に住む学生でした。
父、母、私、弟、そして飼い犬のRちゃんと暮らしており、各寝室は2階にまとまっています。
階段を上ると小さな広場があり、そこにRちゃん用のケージがおかれ、正面には弟の部屋、その隣に私の部屋、左手には両親の寝室があります。
Rちゃんは家族みんなが大好きで、その日の気分で誰と眠るか決めていて、その日は私と一緒に寝る日だったのです。
まだ残暑が残る秋、暑がりな私はクーラーをつけて眠っていました。
ふいに「くぅん」という鳴き声が聞こえ、私は「はぁい」と返事をしながら起き上がり、部屋の扉を開けました。
Rちゃんはとってもお利口さんなので、トイレやお水が欲しい時には、ちゃんと私たちを起こしてくれるのです。
かちゃかちゃと水を飲む音が聞こえ、私は眠気のままにベッドに横になりました。
扉……開けっ放しだけどまあいいか……。
しばらくすると、タッタッタと小走りにこちらに走ってくる可愛い音と、小さな塊がベッドの上に乗ってきました。
「Rちゃん、お水飲んできたの」
おなかの横に来たふわふわを撫でながら睡魔に身を任せようとした瞬間、突然両足首を掴まれたのです。
驚愕して目を見開く私の頭の中に『赤い爪』『女』というイメージが流れ込んできました。
そして、その女は私の両足首を掴んだままなのに、私の身体に這い上がって顔の方へ近づいてくるのです。
声が出なくなっていました。指もなにもかもまったく動かせません。
どうしよう。これ目があったら死ぬんじゃないだろうか。
そんな考えが頭を過ぎりました。
この家に引っ越してから変なこと起こってなかったのにどうして。
突然の非日常と恐怖に私は混乱し、同時に怒りが湧いてきたのです。
前の家で散々いやな体験をしたのに、またこの家でも起こるのか?
しかもこんなに突然、いきなりなんなんだ。
っていうか、Rちゃんは?
可愛い可愛いうちのわんこRちゃん。
私の左手には今もふわふわの感触があるのです。
もし私がここでやられたらRちゃんはどうなる?
幽霊になっても気を遣って生活しないといけないなんてこの世(あの世?)は世知辛いですね
彼女は分別のある幽霊だから良かったけど傲慢で独りよがりな幽霊もいるだろうから彼女に住んで貰った方が違うのが来なくて良かったのかも