高校生になっても、夜中のトイレは怖い

　今夜は両親が法事でいない

　高校生になって初めての留守番だ

　1人で夜を過ごすことにワクワクする

　リビングでお菓子とジュースを食しながら、YouTubeで怪談を見ていた

　いつもなら寝なさいと怒る親もいないから、夜更かしできてとても嬉しい
　
　だが2時を過ぎた辺りで、だんだん眠くなってきた

　明日は学校があるし、ここで寝たら風邪をひく

　もっと遊びたかったが、諦めて寝ることにした

　2階の自室に入りベッドに横たわる

　
　だが何故か、寝つけない

　さっきまでは眠かったのに！

　じっとしてると、YouTubeで見た話を思い出してしまった

　今ここで怖いことがあったらどうしよう！

　怖い話を聞くのは良いが、体験するのは絶対に嫌だ！

　
　そのうちにトイレにも行きたくなってきた

　我慢しようとも思ったが、ジュースを飲み過ぎたようで辛くなってきた

　意を決して起き上がる！

　「明るければ怖くない筈だ」

　そう思い、まずは部屋の電気を点けた

　それから廊下、階段と1階のトイレに行くまでの、全ての電気を点けて行く

　トイレまで辿りつき用を足し終わる頃には、心は落ち着いていた

　あとは明るくなった家の中を戻れば良い

　とはいえ、また怖い話を思い出したら嫌だから、今夜は部屋の電気は点けて寝よう！

　そう思いながらトイレのドアを開けたら、今まで点けた全ての電気が、消えていた