叔母の手料理
投稿者:リュウゼツラン (24)
母子家庭の母親として朝も夜も忙しく働いていた母は、いつもごはんを作る時間がなかったので、僕は近所にある親戚の家に毎日ごはんを食べにいっていた。
そこは母の兄の家で、その人の奥さんが料理を作っていた。
物心付く前から通っていたので、育ち盛りの僕はご飯をおかわりすることも抵抗がなく、遠慮なく毎日たくさん食べていた。
そこには二人の息子がいて、一人は僕のひとつ年上、もう一人は僕のふたつ年下だった。
僕にとって従兄弟にあたる彼らとはそれなりに仲も良くて、特に弟の方は僕も自分の弟のように接していて、いつもふざけあっていた。
ある日の夕食。僕はいつものように気兼ねなく好きなものを好きなだけ食べていた。
メンチカツが大好きな弟は最後のひとつを箸で取ろうと手を伸ばした時、一瞬速く僕の箸がメンチカツに刺さり、僕はそれにかぶり付いた。
得意げに食べ終わると、ふと自分に注がれている視線に気づいた。
鬼のように僕を睨みつける叔母の顔に、凄まじい恐怖を覚えた僕は怯んでしまう。
あれ、なんで怒ってるんだろ。
のんきにもそんなことを思いながら、でも何か気に障ることをしてしまったんだろうなと、理由なんて深く考えずに食器を流しに持っていき、その日は早々に自宅に帰った。
そして次の日。
学校が終わり夕食を食べに行くと、ご飯がよそられた僕のお茶碗から異臭がした。
「なんか変な臭いがする」と笑いながら茶碗を持ち、キッチンへと向かう僕に叔母は「どこに行くの! 座って食べなさい!」と怒鳴りつけた。
でも……と言い訳しようと思ったけれど、あまりの形相に怖くなって、言われた通りに座ってごはんを食べることにした。
一口食べた僕は、飲み込むとほぼ同時に猛烈な吐き気に襲われ嘔吐してしまう。
従兄弟の弟は「きたねー」と笑っていたけれど、兄の方はなにかに気づいていたようで、僕を心配そうに見ていた。
「なにしてんの! もったいない!」
僕は叔母に何度も叩かれた。グーで顔や頭を叩かれ、「ごめんなさい! ごめんなさい!」と僕は何度も謝った。
暫く暴行は続き、もう弟も笑ってはいなかった。
叔父も黙って食事を続けていて、僕を助けてくれる人はそこにはひとりもいなかった。
その日、自宅に帰り母にその話をした。嘔吐したことについて、恐らく食事に何か入れられていたのではないかという話もした。
でも母は「流石に身内にそんなことしないでしょ」と笑うだけだった。
僕はもう行かない、行きたくないとダダをこね、母は渋々了承してくれた。
翌日母と二人で叔父の家に出向き、「これからは家でごはんを食べることにした」と告げると、叔母は満面の笑みで「あらー残念! 良い食べっぷりもう見れないのかー」と言っていた。
それ以来、冠婚葬祭などで叔母と会う度に、いつも僕は必死で吐き気を堪らえている。
なにこれこわすぎる
所詮他人ですもんね。
これは同情するわ
胸が苦しくなる話だな
怖い思いしましたね。でも、因果応報。そのうちに叔母さんも、同じ目に遭いますよ。
やりすぎではあるが、まあ叔母の気持ちはわからなくもない。
叔母家族が気の毒だしやっぱり片親だと躾行き届かんのだね
母の兄の妻だから血縁的には赤の他人なのか。そりゃあ嫌だろうね、息子の好物作ったのにたまたま身内になっただけの無遠慮なガキに横取りされるの。
闇、ですねぇ。ご馳走様。
怖いですね。。
いやでも正直叔母からしたらうぜぇよそりゃ。自分の息子より遠慮なくバクバク食われたらたまらんわ。母親が食費入れてたなら別だけど
母の兄夫婦?
なら叔母ではなく伯母では?
これは同情します。叔母さんに。毎日来るんじゃねえよ、クソガキって感じかな。
これからは家で食べることにした…出来るんじゃん!他人に子育て丸投げすんじゃねーよ!だね。こんな無神経な母親のガキがどんな子だったか想像つくわ。妹に意見もできない空気兄も腹立つしな。