そっくりさん

地球上には自分と同じ顔の人物が3人はいると言われているが、だとしたら私はきっといるのだと思う。

ある洋菓子店のオープニングスタッフでヘルプに行った時のこと。大型商業施設の中に入った洋菓子店で、真向かいは、化粧品売り場だった。そこに、いたのだ。私と全く同じ顔かたちの女性が。まるで私が美容部員になった私を見ているようだった。同僚も驚きを隠せず、遠目からいつもチラチラ見てしまっていた。相手もきっと、私に気が付いていれば、洋菓子店の売り子になった自分をみているようだったのではなかろうか。あの人元気だろうか。

美容室では、担当のスタイリストさんに言われた。「○○さん、昨日USJ行きの電車に乗ろうとしていましたよね。息子さんを連れて。声をかけようとしたけど間に合わなくて。とっても楽しそうでしたよ。」USJには行っていない。他人の空似では？「そっくりとかのレベルじゃなかったんです。○○さんだったんです。」納得いっていない様子のスタイリストさん。息子の年格好も同じくらいなのである。潜在意識でUSJに行っていたのかも。

パート先の警備員さんは、「○○さん、昨日○○市のお祭りにいたよね？盆踊り大会にいたよね。」○○市には行ったことがない。いちおう否定したが、警備員さんも納得のいっていない様子だった。

これで3人、いや4人揃った。意外と近くにいそうな私のそっくりさん。そっくりさんオフ会でもするのはどうか。いや、だめだ。自分と同じ顔の人物3人と会うと、死ぬと聞いてる。