はじめての金縛り

私が初めて金縛りにあったのは中学２年生の頃でした。

３つ上の姉がいて、同じ部屋で勉強をして今した。

姉は夜中まで勉強をしていて起きていました。姉が当時ＭＤで音楽を聴きながら勉強をしていたので、私はそれを聴きながら子守唄を聴いているかのように、先にベッドへ入って眠りにつきました。とくに昼間に怖いものを見たとか聞いたとか、何も記憶にないのですが、ある夜突然初めて金縛りというものを経験しました。

心臓の辺りからひんやりと凍っていくような感じでじわじわと体が動かなくなりました。

初めてだったものの、何がなんだかわからなく目を見開いて見ても何も見ることもなく、体がカチコチになっていても口はパクパクできました。声はもちろん出ませんでしたが、かすれ声みたいな息で声らしいものは出せたような気がします。

その時、姉が勉強をしていて灯りが付いていたので、必死に「おねぇちゃーん！」と叫びましたが気づいてもらえません。

かかっていた音楽を聞いていると、「ゴニョゴニョ‥」と歌ではない、言葉が聞こえてきます。男性の太い声で唱えるお経でした。

そこで怖さが出てきたので、ぎゅっと目を瞑りました。目を瞑っても耳は聞こえていて金縛りが解けるまでずっと、お経のような声を聞いていて眠れませんでした。