非常階段に現れた男性の幽霊
投稿者:一八 (66)
友人女性が体験した怖い話です。
東京都内で働く友人は、20階建てのビルの中に会社があります。
比較的大きな会社で、いわゆる自社ビルです。
ビルの端には、火事対策のため非常階段もあります。
普段は、使われる事がないためカギが閉じている状態です。
しかし、このビルには悪い噂があり工事中に2人の作業員が落下して死亡したらしいのです。
その事から、ビルに「作業員の幽霊が出る。」と社員の中で言い伝えられていました。
友人は、ある日残業をしていて帰りが夜の9時になります。
エレベーターを利用する友人は、なぜかその日だけ非常階段が気になります。
友人は、青色の鉄の扉を開けて非常階段から帰ろうとしました。
コツンコツンと、階段を下りて行く友人。
その時、友人は背中に人の気配を感じます。
振り返ると、そこには作業服を着た中年男性が立っていました。
顔は青白く、よく見ると口から血が出ているようです。
次の瞬間、男性は友人の手を掴んで非常階段から落とそうとしました。
「わあああああ、やめてえええ」
友人は、男性の手を振り払い大きな声で叫びます。
すると、作業服の男性はパッと消えていなくなりました。
友人は、慌てて玄関から会社の10階へ戻ります。
そして、残っている社員に作業服の男性の事を伝えました。
「今、さっき非常階段にいた知らない男性から落とされそうになった。」
すると、上司の一人が怒ったように言って来ました。
「非常階段勝手に使ったらダメだろう。作業服の男性、他の社員も目撃してるから。」
友人は、それから非常階段は利用しないようにしたそうです。
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