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不思議体験

プラムさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

汚いダンプカー
短編 2022/06/03 17:58 1,339view
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私が夫と結婚する前の話です。

私たちはドライブするのが大好きで、その日も大好きなドライブに出かけていました。
当時は昼夜逆転するような生活だったので、夜に夜景をみながらドライブをするつもりでいました。

その日はいつも行くような知っている道ではなく、知らない道を制覇してみようと考えていました。
ちょうど埼玉県から山梨県に繋がる県境の道は山道になっていました。

私たちが車を走らせていると、目の前にダンプカーが走っているのが見えました。
そのダンプカーはライトもつけず、ナンバープレートも乾いた土でカピカピになっているのか読み取れないんです。
外装が汚いダンプカーが時速20キロくらいでトロトロ走っているんです。

最初は後ろをくっ付いて走っていましたが、その近くには道路が他になく対向車も走っていません。
夫が痺れを切らして追い抜いてしまいました。

私たちは追い抜きざまに、せめてこんな運転してる運転手の顔を見てやろうとチラッと覗きました。
そしたら運転席には誰も乗っていませんでした。

私も夫も声にならず、息をするのも忘れました。
そのまま追い抜くのを止め、停車をしてUターンしてそのまま逃げるように元の来た道へ戻りました。

夫は運転していたので一瞬しか見ていなかったのもあり「もしかしたら暗くて見えなかっただけで本当は運転手いたのかも」と言っていましたが、私は助手席だったのでちゃんとダンプの運転席を見ていました。

運転席は本当に誰も乗っていなくて車内はポッカリと真っ黒い空間が広がっていました。
そのままダンプカーはライトもつけず、フラフラしながら山梨県に向かって走っていきました。

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コメント(1)
  • 山梨県へ

    2022/06/03/22:01

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