恋が招いた恨み
投稿者:りー (118)
短編
2022/04/04
16:12
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私がOLをしていた頃の話です。
当時の友達に恋愛に命をかけている様な子が居ました。
常に彼氏に気に入られるように身なりや立ち居振る舞いを気にしていました。
しかし、その子は結局彼氏に振られてしまいました。
失意のどん底になった彼女は会社にも来なくなりやがて退職しました。
心配した私はその子のアパートへ好きだったお菓子を持参して赴きました。
インターホンを押してもなかなか出ず5分ほどしてようやくドアを開けてくれました。
そこに現れたのは綺麗だった彼女からは想像もできない姿でした。
髪はボサボサでスキンケアもしていないのか肌は荒れていました。
何より顔に生気が無く目はよどんでいました。驚くと共に何か作ってあげようと中に上がらせてもらいました。
部屋の中は異様な雰囲気でした。
西洋の魔女が使っていそうな水晶玉や魔法陣が描かれた布が部屋中にありこの子の精神状態が普通ではない事を物語っていました。
恐る恐る「どうしたのこれ?」と聞くと「彼に呪いをかけてるの」と言いました。
本気の目をしていました。
耐えられなくなりアパートを飛び出しそれ以降彼女とは会っていません。
恋の苦しみはあそこまで人を変えてしまうのだとゾッとしました。
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