神社の境内にある海まで続く池
投稿者:ぞい (15)
短編
2022/04/03
23:09
1,602view
地元の神社の境内に小さな池があるんですが、その池が海まで続いているという伝説があります。
神社は海まで10キロくらいなんでたしかに続いていたとしてもおかしくない距離でした。
江戸時代の文献にもその池は海まで続いていると記載されていて、十数年か前に地方テレビの取材で検証することになったそうです。
大学の研究員が池の水を調査したり、地質学の教授が地質的に池から海まで続くようなトンネルがあるかを調査したりした後に、潜水の専門家が潜水スーツを着て池に実際に潜って調査をしたようです。
専門家が潜水してみると池の底に縦穴があって、人が入れそうだったんで入ったそうなんですが、酸素ボンベが切れる時間になっても一向に上がってくる気配がなく、警察や消防にも連絡して捜索をしたんですが、見つからなかったそうです。
何年かして、東日本大震災の津波があったあの日、神社の池が溢れて、潜水スーツを着た遺体が池の側にあったと噂になりました。
池の取材をしたことは目撃者がいたんで本当だと思いますが、その様子を放送したことはなく、専門家が行方不明になったこと、大震災の後に遺体が池から上がったことは新聞にも載っていません。
もし本当に遺体が上がったのだとしたら、池が海まで続いていて、潜水した時にトンネルのどこかに引っ掛かって亡くなった専門家が、津波の影響で遺体が池に戻されたということでしょうか。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 19票
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。