霊能者の霊能者
投稿者:ぞい (15)
短編
2022/03/26
20:44
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霊能者だったじいさんから聞いた話です。
俺のじいさんは、地元以外の県外からも霊相談に来るような割りと有名な霊能者で、人の霊障を自分に移して、月に一回滝行をしに行って神様に霊障をお返しするという霊能者でした。
ある時、滝行をしても霊障が身体から抜けなくて大変酷い思いをしたそうなんです。
頭痛や耳鳴りが続いて、吐き気や下痢にも悩まされ、寝ているときに髪を振り乱した女性に首を絞められる夢を見て、朝起きたら首回りに痣が出来たりしたそうです。
この霊はかなり力を持っている霊だということで霊能者仲間に相談しても、「これは私には無理だ」と断られ続け、困り果てていると、仲間の1人からある人を紹介してもらったそうです。
隣の県のかなり田舎町にいる霊能者で、じいさんが辛い身体にムチ打って会いに行くと、普通のおばさんで、じいさんが「こんな人が?」と思っていると、「やあこれはまた大変なものを連れてきましたね」と言ってその日からじいさんは12日間寝泊まりをしながらお祓いを受けたそうです。
12日目のお祓いの時に、おばさんが「私の命と引き換えにします」と言って、お祓い後に絶命したそうですが、じいさんの霊障は消えたそうです。
じいさんがその人のお葬式に出向くと、3歳くらいの女の子が「◯◯さん(じいさんの名前)、よくなられて良かった」と言ったそうです。
おばさんのお孫さんだったそうで、今はその人が跡を継いでいるそうです。
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