豹変した彼女に憑りつく霊
投稿者:ジュリー (62)
僕が交際していた彼女の愛さん(仮名)はとても笑顔の素敵な人でした。
彼女の笑顔が見たくて週末は色んなところに連れて行きました。
彼女との婚約が決まり、両家の挨拶を済ませたあたりから彼女の表情が変わりました。
デートではうつむくようになり、突然涙を流すこともありました。
「大丈夫?」と訊くと急に表情が戻り「うん。大丈夫。」と何もないような顔に戻ります。
愛さんの母も心配しており、病院に連れて行ったところ、「生活の変化に伴うストレスでしょう。」と言われ、抗不安剤が処方されました。
そんなある日、愛さんの母と祖母の妹さん、つまり大叔母が愛さんの結婚について話し合っていた時に愛さんが廊下を走り、家から出ようとしたそうです。
止めに入った母に愛さんは半狂乱になって暴れ、「○○さんのところに行くの!」と知らない人の名前を口にしたそうです。
呆気にとられている母と、急に青ざめた顔になった大叔母。
その場が落ち着いてから改めて大叔母が「○○さんってこの人よ。」と僕にも写真を見せてくれました。
白黒で端々が破けたその写真に写る男性は愛さんの祖母の初恋の人だそうです。
愛さんをお祓いに連れて行き、その後はみるみるうちに元気を取り戻しました。
初恋の人と結ばれず、見合い結婚を強要された祖母の念が結婚前の愛さんに移ったという話を住職から聞き、そんなことがあるんだなと恐怖心を感じたのを覚えています。
祖母は亡くなって10年程度。
今も愛さんと共に供養を続けています。
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