同じタイミングで怖い思いをした思い出
投稿者:千心 (17)
今から10年前位、私が高校生の頃の話です。
その日は、高校から数キロ離れた○○大沼という場所へ遠足に行く行事がありました。
事前にクラス内で決められたグループに分かれ、配られた紙の指示に従ってミッションをこなしていくというイベント型の遠足でした。
グループ同士がなるべく被らないように、時間をずらして出発するため、午前中の最初の方に出発した私たちは正午前にはゴールにたどり着いていました。
到着したグループから各自昼食をとり、最後のグループが来るまで自由時間と先生に告げられ、解散時間まで約3時間ある自由時間をどのように過ごそうか…最初の内はバレーボールなどをして遊んでいましたが、次第に飽きてきた友人が一言「怖い話しよう」と言ってきたのです。
グループメンバー4人で集まり、それぞれ怖い話をしていきます。
面白いことに、4人全員の語りは作り話ではなくそれぞれが体験した実話でした、私はいわゆる「零感」なので母が若い頃に体験したという話をしましたが…。
その日は天気も少し曇り空、5月の風は肌寒く、なんとなく周りの雰囲気もいい感じで、大いに盛り上がりました。
その夜、私は生まれて初めて金縛りにあいました。
思うように動かなくて重たい体、目を閉じているはずなのに見える部屋の景色がなんだか嫌な感じ。
しばらく動けと念じているとようやく動くようになり思わず飛び起きました。
初めての金縛りに恐怖と興奮でその夜は碌に寝られなかったのを覚えています。
次の日、通常通り登校して一緒に怖い話をした友人Aに金縛りにあったことを伝えました。
するとその友人Aは「昨日の夜地震あったよね?○時くらいに」と私に聞くのです。
「いや、その時間に地震は無かったよ」と伝えると、その時間にお風呂に入っていたというのですが風呂場が大きく揺れたのだとか。
地震かと思って飛び出したがリビングにいた母親に何事かと驚かれたとのことでした。
2人で「昨日怖い話したからじゃない?」なんて笑っていたら、別の友人Bが登校してきて早々に「昨日の夜外から覗かれてたわ」と一言告げるのです。
その友人Bは霊感があり、日常的に見えるらしいのですが、昨日の夜は部屋の外から複数の”目”に覗かれていたのだと言います。
そのあと来た友人Cも金縛りにあったと報告してきて、笑っていた私たちは一気に恐怖へ引き込まれることになったのでした。
「疲れていたから金縛りになった」と言われてしまえばそれまでですが、「メンバー全員が同じタイミングで怖い思いをした」というなんとも不思議な体験は一生忘れることはないと思います。
そして地元民ではなかった私は後から知ったことですが、○○大沼は心霊スポットだったとのことです。
福島ですか?