霊感の強い母の奇妙な体験談
投稿者:PINE (1)
でも、次の日もその次の日も、母の悪夢は続いているようで、母は日に日に衰えていくのでした。
母の見えているもの、感じているものは、私には見る事も感じる事も出来ないので、本当にどうして良いか分からず、途方にくれていました。
母に心療内科に通うよう勧める人までいました。
ところが母の話を聞いて、水子の霊に祟られているのではないかと言う人がいました。
水子の霊、言わずとしれた、赤ちゃんや子供達の霊です。
でも、母には、水子に関してもなんの心当たりもないようでした。
そんな時、単身赴任中の父が母を心配して家に帰ってきました。そして、父の話を聞いて、愕然としてしまいました。
それは、最近父に起きた不思議な体験でした。父は車で仕事の現場に向かっていたそうですが、その日は道が分からなくなり、人気のない山道に迷い込んでしまったと言うのです。
しかも、奇妙な事に、同じ道を何度も何度も繰り返しまわっているような、きつねに化かされているような感覚だったんだそうです。
父はすこし怖くなり、神様に助けを乞うたそうです。なんとかそこを抜け出す事が出来た様ですが、そこには絵馬やキューピー人形を祀った水子の神社があったそうです。
その周りをぐるぐる、ぐるぐる回ってしまったのだとか、、、。
父の話を聞いて、私も母も背筋が凍るような感じがしました。
母が悪夢を見出したあの日、、、。確かに父は家に帰って来てました。
そして、父が不思議な体験をした日も定かではないが、その辺り。
これは単なる偶然とは思えませんでした。
父が立ち往生した、その水子の神社から、水子の霊わ連れ帰ってしまい、霊感の強い母に取り憑いたとでも言うのでしょうか?
にわかに信じられませんでしたが、父と母はそういうのが専門の祈祷師に頼み、お祓いをしてしもらうことにしました。
祈祷師の方が、お経のような、呪文の様なものを唱え始めた時、母の体がユラユラと揺れ始めました。その動きは母の意思ではないようでした。
ユラユラ、ユラユラと揺れ、母も抵抗しているようですが、止まる気配がなく、そのお経がとまるまで続いてました。
そして、祓われたのでしょうか?お経がやむのと同時に揺れはおさまり、祈祷師の方より、もう大丈夫ですよ、と一言言われました。母は祈祷後から、体が軽くなったと言い、その後は悪夢にうなされる事はなくなったそうです。
これは母の話ですが、本当に目の見えないもの、霊などは存在するのでしょうか?
私は母のような霊感などもなく、いつも母の行動や言動が、奇妙な様に思えてならないのです。
実際に母を見て、恐ろしくなる事もあり、私にはその力を引き継がなくて良かったと心底思ってます。
最近は、母もあまりそうした事を言わなくなり、平穏に暮らしているようですが、またこの様な事が起きてしまった場合、私はどうしてあげたら良いのか、と不安に感じずにはいられません。どうか、このまま、母がこの世に存在することのないものを見る事がないよう、祈るばかりです。
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