緑の光に包まれた人

私が高校生の時のお話です。昔から実際に幽霊を見たりした事はなかったのですが、金縛りにあったり、誰かが走る足音が誰もいない2階から聞こえたり、と不思議な体験をすることは多々ありました。

私の住まいは戦争中、怪我をした兵隊さん達が運び込まれ手当てをしたりする場所だったと聞いています。そのため、もちろん亡くなった方もいたそうです。
そのせいなのか、なぜかあちこちの家に救急車が来ることが多く、「きっと何かあるんだねぇ」と年配の方々はよくおっしゃっていました。

そんな話も忘れた高校1年生の夏、私は自分の部屋ではなく涼むためにリビングに布団を運び遅くまで起きてテレビを見たりしていました。
その日はなぜか眠れず、そしてやけに後ろになんとなく気配を感じたり…と何かおかしい夜でした。

ようやく眠気が来てウトウトしだした頃、耳鳴りと金縛りが始まりました。
私は「あ、きっと寝かけている途中だったから脳の反応？とかいうやつだ」と思い、かたまった体を解こうと力を入れしばらくすると金縛りが解け耳鳴りもおさまったので目を開けました。
すると、なんと布団から2メートルほど離れた窓の前に全身緑の光に包まれた人が立っているのです。私はビックリして固まってしまいました。
よく見ると格好が兵隊さんの格好でした。このままだとこちらにくるのでは！と焦った私は布団に潜り込みました。
また耳鳴りが始まり、布団から出ることもできずしばらくたつと耳鳴りがおさまったので布団から勇気を出して出るともうその姿はありませんでした。
それからは一度も姿を見ていませんが、今でも鮮明に覚えています。