そこに居たのは

今から８年前、当時私が18歳で免許取り立てということもあったので、車が運転したくてよく友人とドライブに出かけていました。
とある夜、私は友人3人とドライブに出かけていた時のことです。
その日はみんな仕事が終わり友人宅に集合してみんなで近くのファミレスでご飯を食べていたんですが、そこである一人が（ちょっと近くの山に夜景を見に行こうよ）といったのでみんなそれに賛成して気持ち悪いですが男四人でその近くの山に夜景を見に行ったんです。

その山は地元でも有名な走り屋がよく集まる山だったんですが、その日も走り屋らしい車が数台
頂上の駐車場に止まっていました。
友達もみんな若いし当時すごくスポーツカーみたいなのに憧れがあったんで（あの車かっこいいなあ、マフラーの音いいなあ）などとくだらない話をしていました。

程なくして走り屋が去ったあとその頂上から見える夜景をみんなで眺めている時一人が（ちょっとおなか痛いからトイレしてくる）と駐車場の端のほうにある公衆トイレに行きました。
それを残りの３人で待っていてトイレから帰ってきた友人が、（なんかおかしいんだよね～）と言ってるので（なにが？）と聞き返すと（変なにおいがしたんだよ血なまぐさいような）というので（おまｗそれ自分のうんこだろーｗ）とかを笑いながら言っていました。

そのトイレは入り口側から５個の扉があって扉の対面に小便器があるいわゆる普通のタイプの公衆トイレで友人は一番手前のトイレに入ったそうで、トイレの電気は人が来た時に感知して光るタイプの電気だったんです。
それをみんな知っていたので、友人が（お前トイレ出たのに電気消えなくね？）と言ったらトイレに行った友人も（そー言えば俺がトイレ行くときも付いてたかも）というので、（お化けだー逃げろー）とふざけて恐怖心を煽りながら笑いながらその日は帰りました。

後日、テレビのニュースをふと見ていたら地元が出てて【某公衆トイレの個室で殺人事件】とあってその場所というのがドライブで行ったあの山のトイレで、しかも死亡推定時刻が、ドライブに行ったあの日だったんです。
あの日、最初のほうに居た走り屋たちが関連しているかもしれないし、電気が消えなかったのと友人が言っていた血なまぐさいにおいの意味が分かって、ゾッとしました。