夜中の介護施設はホラー
投稿者:HI-HO (2)
私がかつて特別養護老人ホームに勤務していた時の話です。
病院や施設にはよくあることらしいのですが、私にとっては今でも忘れられない怖い体験を投稿しようと思います。
私が勤めていた施設は通常1人体制での夜勤でした。
その日の夜はとても静かで、このまま何事もなく夜勤が終わるものだと思っていました・・・。
つい数日前、100歳を超えた利用者が亡くなったばかりでしたので、その一室が空き部屋としてあったのですが、その誰もいない空き部屋からナースコールが数回鳴ったのです。ナースコールの誤作動自体はよくあることなのですが、状況が状況だけに怖いと感じました。身の毛がよだつとは、このようなことを言うのかと実感したのです。
0時が過ぎ、あと半分、もう少しで早番さんが来るから頑張ろう・・・と思いながら仕事をしていましたが、その後は別室からセンサーマットの誤作動の呼び出しが何回もありました。
利用者はとっても静かな夜なのに、誤作動に振り回されまくり、体力的というよりかは精神的に疲れ果ててしまいました。
もうすぐ早番さんが来る、最後のおむつ交換をしに立ち上がった時です。
後ろから細い声で「ちょっと・・・」と振り向くと、真っ暗なフロアにぽつんと立つおばあさん。
「私の入れ歯しりませんか?」と・・・。
真っ暗なフロアに歯無しのおばあさんが微笑んでいる姿はとてつもなく怖い光景でした。ちなみにこのおばあさんは生きている利用者さんでした。
その後も振り向くと徘徊中のおばあさんがライトに照らされていたりと、幽霊以上に徘徊中の年寄りのたたずまいの方がよっぽどホラーなのでした。
無人のナースコールのような出来事は、それ以来ありませんでした。
今はもう仕事は離れていますが、色んな意味で夜勤はもうやりたくないなあ。
>「私の入れ歯しりませんか?」と・・・。
>真っ暗なフロアに歯無しのおばあさんが微笑んでいる
入れ歯のない歯無しのおばあさんがちゃんとしゃべれるだと…。
毎晩がお化け屋敷!
人間的臭いお話で良かったです。