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ヒトコワ

おやすみさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

スカベンジング
短編 2026/10/14 13:10 116view

これは、私が中学生の頃の話。

この日も私は、いつも通り友達のRちゃんと学校へ向かっていた。

「おはよう! 今日もコロいるかな?」

Rちゃんは笑顔でそう話しかけてきた。

「コロ」とは、この先を10分ほど歩いたところにある家で飼われている犬のことだ。

古びたリードにつながれ、いつも庭にいる柴犬。私たちは勝手に名前をつけ、通りかかるたびに可愛がっていた。
それに、家主のおばあちゃんも優しくて、私たちはおばあちゃんのことも大好きだった。

日々勉強に追われる私たちにとって、そこは最高の癒やしだった。

放課後、私たちは今日もいつものようにコロのもとへ向かった。

学校から近いこともあり、すぐに着いた。

「コロ!」

そう言って駆け寄り、代わる代わる頭を撫でる。

私たちのはしゃぐ声が聞こえたのか、立て付けの悪そうな引き戸が開き、おばあちゃんが顔を出した。

「あら、今日も来てくれたのね。お茶を持ってくるから待っててね」

優しい笑顔でそう言ってくれた。

「ありがとうございます!」

私たちは出された麦茶を飲みながら、学校での出来事などをおばあちゃんと話した。

そんなふうにゆっくり過ごしていると、あっという間に日が暮れていった。

スマホで時間を確認したRちゃんが口を開く。
「そろそろ帰らなきゃ。またね、おばあちゃん!」

それからコロに向き直る。
「コロもバイバイ!」
私たちは手を振り、その家をあとにした。

今思えば、あれがおばあちゃんと交わした最後の会話だった。

私たちは定期テストや部活で忙しく、しばらくおばあちゃんの家へ行けずにいた。

ようやくテストが終わり、久しぶりに家を訪ねた。

しかし、チャイムを鳴らしても誰も出てこない。

留守なのだろうか。

それからというもの、パタリとおばあちゃんの姿を見かけなくなった。

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