海で溺れた時に助けてくれた少女
投稿者:徹 (13)
私が体験した不思議な話は子供の頃に海で死にかけた時の体験談です。
小学校の低学年の頃ですが親戚のみんなで海に遊びに行くことになりました。近所の海へ各親族の家庭ごとに車に乗って遊びに行ったのですが、夏のシーズンでも穴場の海岸で地元の人以外はあまり知らない人気がない海岸でした。
そこで親戚の子供たちだけで遊ぼうということになり、私は泳げないので少し離れたところにある砂浜と陸続きになっている岩場で蟹や貝などを探していました。
だれが大きい蟹を発見できるかなどで盛り上がっていたので必死に蟹や貝を探していたのを覚えています。
私は当時、まだ泳げなかったので念のため浮き輪をもって岩場を慎重に移動していたのですが、岩場は打ち付ける海水のせいで足元が濡れていて滑りやすいこともあって海に落ちてしまいました。岩場から落ちてしまうと子供の私にはかなり水深が深くてパニックになりましたが、持っていた浮き輪がちょうど近くに浮かんでいたのでしがみついていると潮の流れか沖合に少しずつ流されてしまいました。
他の子たちは蟹を探しに私が落ちた場所から離れているせいなのか姿が見えません。
かなりの恐怖でしたが、なんとか必死に浮き輪にしがみついていると徐々に岩場からも離れてしまい本当に恐ろしくて半泣きになっているとなぜか勝手に浮き輪が砂浜に向かってぐんぐんと動き出しました。「???」とわけがわからずにいると女の子が私のしがみついている浮き輪の紐を引っ張っていました。
知らない子なのでどう対応すればいいか困っているとその女の子は異様なほど泳ぎが早くてアッという間に砂浜に到着しました。砂浜に足が着いて歩きだすと女の子はまた沖合に向かって泳いでいってしまいました。
その後、砂浜でぼんやりと座り込んでいると他の子たちがやってきました。
どうやら私のことを必死に探していたそうです。その子たちと合流しましたが親戚の子達以外、あの女の子を見かけることはありませんでした。
岩場周辺では私たち親族以外は誰もいなかったのであの少女は一体なんだったのか未だによくわかりません。ただ、あのままだと間違いなく沖合に流されてしまい浮き輪があるとは言っても最悪溺れて死んでしまったかもしれません。幽
霊なのか人間なのかはわかりませんが、最悪、命の危険があった時に助けてくれたことは確かなので大人になった今でも海の岩場で遊んでいる子供たちの姿を見るとたまに思い出す出来事です。
命の恩人ですね。