伊豆の峠道で見かけた少年

私が体験した不思議な話は伊豆の峠をバイクで走行していた時に体験したことです。
実家が伊豆なのですが、当時は都内に勤めており、帰省のために夏に実家にバイクで帰省することにしました。
お金を節約するために時間はあるので下道オンリーで行こうとしたのですが、都内から伊豆まで下道だけでは距離があり、初めてのバイクで帰省だったこともあったため、そんなに時間はかからないだろうと甘く考えていたらとっぷりと日が暮れてしまいました。

そこで伊豆の山中に有料道路があるのですが、時間短縮のために山道の有料道路を利用することにしました。有料道路の入口で係員の人に出口を告げて料金を払って走り出しましたがすでに日も落ちてしまって暗くなっていました。

山道は暗く、薄暗いライトだけでは心元なかったのですが、走り始めて３０分程度が経ったころに山道をとぼとぼと歩く白いシャツを着た子供を見かけました。伊豆の山中であり、近くに民家がないことは地元出身の私がよくわかっていたのですが、近所の子供なのかもしれないと思いましたが、妙に気になったのでその子を追い抜いた後にミラーで確認すると姿がありませんでした。

なにかあったのかと思い、暗い山中でバイクを止めてしばらく待ってみましたが歩いてくる様子もありません。そこでバイクから下りて歩いて走ってきた道を戻っても誰もいませんでした。結局少年の姿は見つからずそのまま帰宅したのですが、調べてみるとその山中では白い服を着た男の子の幽霊の目撃情報が昔からある場所でした。特徴もそっくりだったし、なぜ暗かったのに姿が見えたのか不思議でした。特別恐怖を感じたわけでもないので無害でしたが、大変不思議な体験でした。