奇々怪々 お知らせ

ヒトコワ

霊感のある主婦の暇潰しさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

あの男
短編 2026/08/28 19:02 177view

※実話を元に構成しています。

以前、マンションの103号室に住んでいた時の話です。
103号室は一階にあり、オートロックの扉を入ってすぐ、最初に目に入る位置にありました。

そこに住み始めて2年ほど経った頃、106号室に新しい家族が引っ越してきました。
父親、母親、そして子供が1人。
父親は坊主頭で、顔立ちがはっきりした男性で、
マンション内で会うと、いつも笑顔で挨拶をしてくれる。
気さくで、優しそうな人という印象でした。
母親と子供については、タイミングが合わなかったのか、引っ越しの時に見かけたくらいでした。

ある日のことです。

私は休みで、自宅でゲームをしていたら
突然、外から女性の叫び声が聞こえてきました。
「助けてー!!」 「殺される!!」 「警察呼んで!!」
最初は、聞き間違いかと思いましたが
どう考えても女性の声です。
慌てて部屋を出て、エントランスへ向かいました。
すると、106号室の玄関が開いており
その中にいたのは、あの坊主頭の男性でした。
男性は奥さんに馬乗りになり、髪の毛を力いっぱい引っ張って
握りしめた拳を振り下ろそうとしている。

奥さんは必死の形相で、
「助けて……!」
と、こちらに助けを求めていました。
私はすぐに110番通報しました。
ほどなくして警察が到着し、その場は収まりました。
その後、あの家族がどうなったのかは分かりません。
ただ、それ以来、奥さんと子供の姿を見かけることは一度もありませんでした。
ところが―
坊主頭の男性だけは、その後も何事もなかったかのように106号室で暮らしていました。
マンション内で会えば、以前と変わらず
「こんにちは」
と、いつものように気さくに挨拶をしてくるのです。

1/4
コメント(0)

※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。

怖い話の人気キーワード

奇々怪々に投稿された怖い話の中から、特定のキーワードにまつわる怖い話をご覧いただけます。

気になるキーワードを探してお気に入りの怖い話を見つけてみてください。