腕時計。
ゲーム機。
写真。
段々、大切な物に。
そして、
最後に――
自分の身体。
もし本当に、
あの言葉が「契約」になっていたのだとしたら。
僕は何も知らないまま、
契約を結んでしまったことになる。
⸻
退院してから、
僕は一つのことを考え続けた。
どうすれば、この契約を終わらせられるのか。
ゲームを全部アンインストールすればいいのか。
スマホを捨てればいいのか。
もうガチャを引かなければいいのか。
それとも、
「契約をやめる」と口にすればいいのか。
いろいろ考えた。
でも、
何をすれば契約が終わるのか、
そもそも本当に契約など存在するのか、
何一つ分からなかった。
だから僕は、
一つだけ確実な方法を選んだ。
二度とガチャを引かない。
それしかなかった。
⸻
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