その日の午後。
山下さんは仕事をしながら考えていた。
先輩さんはおかしくなってしまったのだろうか。
幻覚。
幻聴。
そういう類のものではないのか。
だが同時に思った。
もしそうだとしても。
もしそれで先輩さんの心が救われるなら。
少しくらいなら良いのではないか。
そんな風にも考えてしまったという。
そして、その考えを後悔することになる。
しばらく経った頃だった。
同じ部署の女性社員が声を掛けてきた。
「ねぇ、山下君」
「先輩さんって最近彼女できたの?」
思わず聞き返した。
「え?」
「なんで?」
この話は怖かったですか?
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