案の定というべきか、再びA君から声が掛かった。
「今年もキャンプやるぞ」
こうして二度目のキャンプが決まり、夜になると当然のように怪談会も始まった。
ところが、この年は様子が違った。
怪談会が始まった瞬間、清水さんは嫌な予感を覚えたという。
友人たちの本気度が違う。
誰かは専用のネタ帳まで作ってきていた。
誰かは何度も練習してきたのかと思うほど話し方が上手かった。
去年のような思いつきの怪談会ではない。
全員が一年間、この日のために準備してきたかのようだった。
そして、その中で一人だけ置いていかれたのが清水さんだった。
彼は怪談が好きだった。
だが、それは聞く側としてだ。
霊感もない。
不思議な体験もない。
当然、自分の持ちネタなどほとんどない。
しかも去年、少ない持ちネタは使い切ってしまっていた。
今年用に用意したのはネットで拾った話が数本。
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