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ヒトコワ

Splasherさんによるヒトコワにまつわる怖い話の投稿です

彼女だけが真実を知らずに、、、、
短編 2026/08/08 19:42 153view

朝から雨がチラついたせいか、埼京線の車両内はジメジメとした湿気と熱気を帯びていた。

いつもの満員電車。

違うのは、運よく座れたことくらいだ。

左隣には、ペールカラーのスーツを纏った、歳のころ26才くらいのOLが腰掛けていた。

ほんのり香る柑橘系のフレグランスが、清楚な出で立ちと相まって、よりいっそう彼女の清潔感を高めている。

くっきりとした二重瞼に、ほどよく長い睫毛。
人の世の邪悪など、一欠けらも感じさせない澄んだ瞳。

ひしめき合い、酸素不足の汚れた車両内で、鮮やかに咲いた一輪の花。

癒しさえ感じていた…。

快速列車が停車駅を迎えた頃、日頃の疲れが溜まっていたのか?

いつしか彼女は深い眠りについてしまったみたいだ。

その前に立ちはだかる中年男の姿。

見上げるその出で立ちは、汚れたニッカーボッカのチャックは半開き。

だらしなく突き出た腹部。

薄毛の額に汗を滲ませ、吊り革にぶら下がり寝ている様子だ。

かたや眠れる森の美女。

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関連タグ: #雨#電車
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