恵理はその場から,逃げるようにして学校から帰った。
ところが……次の日から,夏美は学校に来なくなってしまったのだ。
((昨日,あれから夏美は,どうなったんだろう?))
恵理は,夏美を置いて,1人で帰ったことを後悔していた。
((夏美,ずっと家にも帰ってないみたい。どうしちゃったの……))
不安に思いながら,恵理が図工室の前を通りかかると……,
「「恵……理…ちゃ……ん」」
掠れたような声が聞こえてくる。
「「恵…理…ちゃん」」
さっきよりも大きくなったその声は,女の子の声のようだ。
恵理は勇気を振り絞り,声を聞こえてくる準備室の中に入った。
耳を澄ますと,石膏像が置かれた棚から声が聞こえてくる。
「「誰なの……?」」
「「わ,ワタシ,おうちに……帰りたい……ヨウ……」」
突然,一番前に並ぶ石膏像が,赤い涙を流し始めたのだ。
驚くことに,その顔は,夏美にそっくりだ。
「「恵理……たすけ……テ……。学校カラ…帰レナイ……」」
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